産業廃棄物収集運搬業の許可(以下、産廃業許可)は、「申請すればすぐ取れる」と思われがちですが、実際には申請前の準備に最も時間がかかる許可です。
特に、
- 取引先から「産廃の許可はありますか?」と聞かれた
- 無許可リスクを知り、急いで取得を検討している
という方は、流れや期間を正しく理解していないと、想定以上に時間がかかることもあります。
本記事では、
- 産廃業許可の取得までの具体的な流れ
- 取得にかかる期間の目安
- 申請前に必ず準備すべきポイント
を、根拠を確認しながら分かりやすく解説します。
結論:産廃業許可は「申請前準備」で期間が決まる
産廃業許可の取得は、申請書を出してからの審査期間よりも、申請前準備が最大の山場です。
申請自体の流れはある程度決まっていますが、
- 講習の受講が間に合わない
- 車両・要件が整理できていない
- どの自治体に申請すべきか分からない
といった理由で、全体期間が大きく延びるケースが少なくありません。
産廃業許可の取得までの全体的な流れ【全体像】
ステップ① 許可が必要かどうかを確認する
まず、自社の業務が産業廃棄物収集運搬業に該当するか を確認します。
- 他人の産業廃棄物を運ぶか
- 業として反復継続して行うか
が判断基準となります
(引用元:e-Gov|廃棄物の処理及び清掃に関する法律 第14条)。
詳しくは次の記事で解説しています。
(内部リンク:
「産業廃棄物収集運搬業の許可が必要なケースとは?業種別に解説」)
ステップ② 取得する許可の範囲を決める
産廃業許可には、次のような区分があります。
- 収集運搬のみ
- 積替え保管の有無
- 取り扱う産業廃棄物の種類
また、運搬の出発地・到着地ごとに申請先(都道府県・政令市)が異なるため、
どこに申請が必要かを事前に整理することが重要です
(引用元:環境省|産業廃棄物処理業許可制度)。
ステップ③ 許可要件を満たしているか確認する
主な要件は次のとおりです。
- 講習会(収集運搬課程)の修了
- 欠格要件に該当しないこと
- 適切な運搬体制(車両・人員)
特に講習会は申請前に修了していることが必須です
(引用元:日本産業廃棄物処理振興センター(JWセンター))。
ステップ④ 必要書類を準備する
一般的に必要となる書類には、
- 許可申請書
- 講習修了証
- 車検証・車両写真
- 事務所の使用権限を示す書類
などがあります。
法人・個人で異なる書類もあるため、早めの確認が重要です。
ステップ⑤ 申請書を提出する
書類が整ったら、
管轄の都道府県または政令市へ申請書を提出します。
- 手数料:数万円程度(自治体ごとに異なる)
- 提出方法:窓口提出が原則
(引用元:各都道府県 産業廃棄物処理業許可案内)
ステップ⑥ 審査・補正対応
申請後は、自治体による審査が行われます。
- 書類の不備
- 内容の確認
がある場合、補正指示 が出されます。
この対応が遅れると、許可取得までの期間が延びます。
ステップ⑦ 許可取得・業務開始
審査を通過すると、許可通知書が交付され、
正式に産廃業として業務を開始できます。
産廃業許可の取得にかかる期間の目安
標準的な期間
一般的な目安は次のとおりです。
- 申請前準備:1〜3か月
- 申請後審査:1〜2か月
トータルで2〜4か月程度 かかるケースが多いです
(引用元:各自治体公開資料・実務実績)。
期間が延びやすいケース
- 講習の予約が取れない
- 複数県に申請が必要
- 初めての申請で書類不備が多い
特に講習会は開催日が限られており、
ここで1〜2か月待つこともあります。
申請前に必ず準備すべきこと【重要】
講習会の受講スケジュールを最優先で確保する
産廃業許可は、講習修了がなければ申請できません。
取得を検討した時点で、最初に講習日程を確認することが重要です。
車両・運搬体制を整理する
- 使用する車両
- 車両表示義務
- 運搬方法
が、申請内容と実態で一致している必要があります
(引用元:環境省|産業廃棄物の適正処理)。
取り扱う産業廃棄物の種類を明確にする
産廃業許可は、
すべての産業廃棄物を扱えるわけではありません。
実際の業務内容に合わない申請をすると、
後から変更手続きが必要になります。
産廃業許可取得でよくある失敗例
- 「すぐ取れる」と思い、講習を後回しにした
- どの自治体に申請すべきか整理していなかった
- 車両要件で止まった
これらは非常に多い失敗例です。
まとめ
産廃業許可の取得は、
- 流れ自体はシンプル
- しかし 申請前準備が最大のポイント
です。
特に期間を短縮したい場合は、
- 早めに講習を押さえる
- 要件を整理してから動く
ことが重要になります。
👉 産廃業許可の取得を検討している方へ
- どれくらい期間がかかるのか
- 今の状況で申請できるのか
- どの自治体に出すべきか
を整理したい方は、専門家に一度確認することをおすすめします。

